転職すべきか、退職を決断すべきか、今の会社にとどまるべきか迷います。
転職は人生の一つの大きな岐路になります。
40代で転職すべきか迷う人は非常に多いと思います。
50代でも、役職定年やリストラにより転職すべきかを迷う人は沢山います。
40代50代の多くは家庭を持っているので、転職するかどうかに悩むのはなおさらのことです。
筆者も転職を決断するのにはかなり迷いました。
迷うんですよね。
転職活動を始めようと思っていても、日頃の忙しさもあり、時間だけがどんどん過ぎていくこともあります。
あるいは、既に転職しなくてはならない状況に追い込まれているのに、頭の中の整理が出来ずに困っているケースもあるでしょう。
- 何で転職を迷うのかの整理
- 転職したい理由の明確化
- 現在の勤務先の会社の状況と自分自身の見つめ直し
- 時代背景の把握
- 転職が決まってから退職するのか
を整理していくと、転職の迷いが晴れてきます。
40代が転職すべきか迷う時には、決断は早いほうがいいと思います。
決断に向けて、頭の中をどう整理していけばいいか、転職の経験を基に解説していきます。
筆者は50代で、年収1000万円の転職に2回成功しています。
40代でも、2回の転職経験があります。
(実はこの記事を執筆後に、50代で3回目の転職に成功しました)
筆者も転職においては、様々なことで悩み、迷いました。
転職活動の中は、ネット上に何かヒントになる情報はないかと、かなり探しました。
しかし、「転職経験者のコメント」「ミドル向けの情報」が余りにも少ないと感じました。
そんな経験を持つ筆者が、実体験に基づき詳しく解説いたします。
あくまで、筆者のコメントであり、全ての方に全てが当てはまるとは限りません。
ただし、多くの方に役立つ部分があると思います。一部分でも参考にしてみてください。
この記事を読めば、転職すべきかに迷う40代は頭の中の整理がつきます。
目次
何で40代が転職すべきかを迷うのか整理する|踏み出すかとどまるか?
40代が何で転職すべきかを迷うのかを整理すべき
40代はまず、転職に踏み切れない理由、何で転職を迷うのかを整理すべきです。
- 他にやるべきことが見つかったので、転職を考え始めた方もいらっしゃるでしょう。
- しかし大多数の方は、今の会社に留まりたくないと思ったので、転職を思いついたはずです。
「自分がいないと今の会社が困るので留まるべきか」ということも多少はあるかもしれません。
しかし論理的に整理して考えると、「留まるべきか」というのは実は、転職に不安があるということでは無いでしょうか。
それを整理しないと、フワッとしたままで、月日が流れていくだけです。
40代は、転職活動方法がよくわからなくて迷う
40代は、転職活動方法がよくわからなくて迷うことがあります。
現在の40代の頭の中には、何十年も前の新卒時代から、終身雇用の概念があります。
入った会社を勤め上げるということが基準の世代です。
また、「転職は20〜30代がするもの」というイメージが強いと思います。
転職が頭の中に浮かんでも、つい消極的になって迷ってしまう場合も多いかも知れません。
転職の経験がない方や、あっても若い頃の転職経験で、長い間転職をしてない方もいらっしゃると思います。
転職がマイナーだった世代だからこそ、転職のノウハウを知っておいたほうが良いと思います。
筆者も、転職者を選考し受け入れ教育する立場に長年いたくせに、自分が転職するときの方法論を考えたことなんてありませんでした。
転職方法、転職の進め方は大きく変化してきています。
転職方法、転職の進め方を「知らない」と迷います。
「知らない状態」が続くと、いつまでも迷っている状態を継続するのみです。
時間のみがどんどん過ぎ去っていきます。
このサイトの各ページを読んでいただければ、40代50代の転職に役立つ情報を解説しています。
転職迷う40代は転職サイトや転職エージェントへ登録を始めてみる
40代以上の転職では、「転職サイト」「転職エージェント」といったネット上のサービスをうまく使うことがkey factor for success(成功への鍵)となります。
転職に迷う40代は、迷うことと並行して、転職サイトや転職エージェントへ登録を始めてみることもおすすめします。
転職することが決まっていなくても、転職サイトや転職エージェントに登録するのには支障がありません。
誰にも迷惑がかかりません。
登録は無料です。
どんな求人案件があるのかなど、様々な転職についての情報収集ができます。
転職することが決まっていなくても、転職エージェントと面談して相談することも可能です。
情報収集をしながら悩んだほうが、現職と求人案件の比較ができるので現実的です。
生涯のなかで、いつか転職の可能性が少しでもあるならば、登録は早いほうが良いのです。
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40代になると転職のリスクが高いと感じて迷う
転職に迷う40代は、思い浮かぶ転職に関するリスクを紙に書き出してみましょう。
40代は、家庭をもっている方が多く、金銭面のリスクを感じ転職に踏み出せないこともあるでしょう。
一般的に40代以上は、20~30代に比べて、現在勤務する企業に対しての忠誠心が高い人が多いとおもいます。
また、転職自体に何か罪悪感みたいなものがある世代です。
安定とリスクを天秤に掛け、比べる場合、リスクを重くしがちだと認識しておいた方が良いと思います。
ごく限られた一部の超優良企業、成長分野にいる企業以外は、今後安定しているとは限りません。
短期的視野でなく中長期的視野で安定とリスクを考えるのもおすすめです。
転職が頭をよぎっている時点で、現職に不安か何かがあるはずです。
短期で見ると、その不安はやり過ごすことが出来るので、時間が過ぎていくのです。
現職を長期で見た時はどうでしょうか?
迷いが段々晴れてきます。
退職して転職までの間が空き貯金を多少切り崩すことになったとしても、長い目で見ると転職しておいたほうが良い人もいるかも知れません。
転職しないなら、明確に時間を区切り、例えば2年間は現職に没頭するなど決めるといいと思います。
40代になると、次の仕事が見つかるのか不安で転職すべきか迷う
40代が転職に迷うのは、次の仕事が見つかるのか不安なことも原因の一つです。
若い人が転職するシーンを思い浮かべるのは容易です。
40代になると、この年になって転職なんてできるのだろうかと思う方もいるかも知れません。
マネジメント経験があり、それなりに実績を上げ、信念を持って働いてきた方なら見つかるものです。
苦労はしますが、かなり高い確率で見つかるものです。
筆者の経験では、結果的には見つかります。
「もうこれ以上長い転職活動は嫌だな」という期限内において、採用が決まった仕事への転職を決めてしまうのです。
もし、失敗しても必ず次があります。
- 40代で2回、50代で2回転職した経験から解説しています。
- 40代の転職では、入社後苦労しました。
- 40代になって、何でこんな苦労をするんだろうと思いました。
- しかし、その苦労の御蔭で、50代にステップアップ転職しました。
ベストの転職は無理かもしれませんが、ベターの転職を決断し、その会社で実績を上げてください。
「実績の上げグセ」が付きますので、次の転職がよりベターな転職となります。
行動しないので、迷い続けるのです。
40代までに転職した経験がないから迷う
40代までに転職した経験がないと、転職に迷うのです。
確かに、初めての転職は不安でした。
転職先で自分の能力が活きるのかどうか、スキルが通用するのか、転職先で人間関係はどうなるのか?
知らないところで、知らない人たちの中に入っていくのに不安があるのは当たり前のことです。
でも、後から考えると、超優良安定企業にお勤めの方でない限りは、一社にずっといて転職したことがない事の方が恐ろしく感じます。
- 転職先で、その会社に新卒からいるプロパー社員と働いたときの話です。
- 彼らは、私の新しい部下です。
- 彼らは日常的に、会社に対する不満をぶちまけていました。
- 休憩時間は常にその話題です。
- ところが、転職に挑んだことはないのです。
現状維持バイアスという言葉があります。
知らないものや経験したものを受け入れることには抵抗があり、現在の状況に固執する傾向が人間にはあります。
客観的に見れば、今の会社のまま仕事を継続することのほうがリスクなのに、現状維持バイアスにとらわれている場合もあるのです。
- 一社でしか経験が無いと、転職しても自分には何もできないのではないだろうかという不安があります。
- 外を知らないので不安です。
- 知らないままだと、悩むことになります。
- 自分自身の市場価値を計ったことがないので、認識できません。
- 転職を経験すると、自分はこれとこれができると自身がつきますし、市場価値が把握できます。
複数の会社で通用したことは大きな自信になります。
後で思うのは、迷わず決断して良かったということです。
40代が転職すべきか迷う時には、転職したい理由を明確にする
転職したい理由|仕事内容
40代が転職すべきか迷う時には、転職したい理由を整理しましょう。
これも、後から考えると大切なコツなのですが、マイナスの理由、ネガティブな理由も明確にしましょう。
マイナスな理由、ネガティブな理由も大切で、それはバランスシートの債務みたいなものです。
40代は心の隅に追いやりがちですが、オモテに出してみましょう。
迷いが晴れてきます。
人生の大半を仕事に使うので、仕事は大切です。
- すごく困難で、頭を使い、気を使いわなければならない仕事。
- ストレスも大きく、人間関係も複雑。
- 土日も学習や資料作成に使わなくていけない仕事。
そんなハードな仕事でも、それを成し遂げることに喜びを感じる仕事もあります。
逆に、楽な仕事でも、心情的にやっていられない仕事も有りますよね。
バカバカしいと思われる仕事。
単純過ぎる仕事。
世の中の役に立っている実感が得られない仕事。
転職したい理由|待遇等の条件
40代が転職すべきか迷う時には、これも大切です。
人により価値観は違いますので、年収重視もあり、肩書重視もあり、権限重視もあります。
世の中には、肩書と権限が一致しない会社もあります。
また、部下が20人と100人でも違います。
年収は、住宅ローンや子供の年齢によっても変わってきます。
40代前半と後半、50代でも違ってきます。
転職したい理由|職場環境や人間関係
職場環境が、望むものとあまりにもかけ離れている場合。
それが、若者が抱く不満とはレベルが違い、本当に心身を壊してしまう恐れがあるとき。
人間関係は、常に付きまとうことなのでので我慢できる場合も多いのです。
しかし、重要人物の中に規格外の人格や性格の人が居て、事業運営を阻害していることもありますよね。
その原因が、事業を取り巻く矛盾点や高レベルの戦略不在に起因している場合もあります。
40代が転職すべきか迷う時には、自社の状況を見つめ直す
40代が転職に迷う時には、自社を財務的視点で見つめ直す
現職の場合、自社の状況を改めて見つめ直すことをおすすめします。
自社の状況をきちんと見つめ直すことができる人は意外と少ないのかもしれません。
財務的な観点から、自社の状況を把握しているでしょうか?
- 多くのビジネスパーソンは、P/L視点では把握できていると思います。
- 単年度のP/Lだけでなく、複数年度を並べたときのP/Lの動きを把握しているでしょうか?
- P/L的視点で把握できているとしても、B/S的視点で把握できているでしょうか?
- 財務部門、経営企画などでないキャリアの方は苦手の方もいるかも知れません。
- P/Lは綺麗でも、B/Sは危険な場合もあります。その反対もあります。
- キャッシュフローはどうでしょうか?
転職すべきか判断する上で、財務的視点で俯瞰しないと、自社の状況の把握はできません。
今いる会社の将来性はどうでしょうか?
自分の力で会社を変えられるでしょうか?
40代が転職を迷うときは、財務的視点が必要です。
40代が転職に迷うときこそ、改めてマーケティング視点で見つめ直す
財務的視点だけでなく、講義の意味でのマーケティング視点でも見つめ直すことが必要です。
3C分析では、どうでしょうか?
3Cとは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったものです。
- Company(自社)の現在の状況は悪くなくても、Competitor(競合)の成長力や革新性を考えると、数年後のCompany(自社)は厳しいというケースも考えられます。
- Company(自社)は現状問題なくCompetitor(競合)関係にも心配がなくても、Customer(市場・顧客)が縮小してきていて、数年後のCompany(自社)は厳しいというケースも考えられます。
どちらのケースも、転職を決断すべきかもしれません。
もちろん、今のCompany(自社)が厳しい場合は、すぐ転職を決断すべきです。
4P分析では、どうでしょうか?
4P分析とは、「Product(商品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販売促進)」の、4つの頭文字を取ったものです。
- 自社がProduct(商品)の技術革新の波に乗り遅れていてキャッチアップ不能なケースもあります。
- Product(商品)には自信があるが、Price(価格)競争では太刀打ち出来なくなってきているケースもあります。
- Product(商品)Price(価格)では競争力があっても、Place(流通)ではアマゾンに勝てないケースもあります。
- Product(商品)Price(価格)Place(流通)に問題がなくても、Promotion(販売促進)でデジタル化に乗り遅れて、今からはキャッチアップ出来ないケースもあります。
今いる会社の将来性はどうでしょうか?
自分の力で会社を変えられるでしょうか?
40代が転職を迷うときは、マーケティング視点が必要です。
40代が転職を迷う時、自分自身の見つめ直し
40代が転職を迷う時に重要な、キャリアの棚卸しと自己分析
特に転職に迷う40代以上は、キャリアの棚卸しと自己分析を徹底的に行いましょう。
言語化して書き出す必要があります。
転職すべきか迷った時、必ず役に立ちます。
筆者の場合、これを書き出し始めるのには、非常に腰が重かったのをよく覚えています。
はっきり行って面倒くさい作業です。
やり始めてみるとわかるのは、「面倒くさい」のではなく、実は「自分と向き合うのが辛い」ということでした。
- 自分のこれまでの経歴
- 自分のこれまでの経験
- その過程で出した業績・培ったスキル
- 強み弱み
- 何をしたいか
- 将来どうなりたいのか
- 仕事を通じて何を成し遂げたいか
等を、できるだけ詳細に言語化することです。
これまで、こんなに自分に向き合ったことはないはずです。
ポイント
- 後で、職務経歴書の作成や「転職サイト」「転職エージェント」への登録に使うので、無駄な作業にはなりません。
- もし、今は転職しないという事になっても、いつか転職するときに必要になります。
真面目に書き出していると、「自伝」、「〇〇 〇〇(自分の名前)物語」みたいになってきます。
長い時系列で自分を見つめ直すことになるので、将来のことも想像しやすくなります。
キャリアの棚卸しはこちらの記事で解説しています。 なかなかうまく進まない40代50代の転職活動が好転するきっかけが「キャリアの棚卸し」です。 キャリアの棚卸しを丁寧にすると、書類選考に通過したり、面接がうまくいきやすくなります。 具体的な「キャリアの ... 続きを見る
キャリアの棚卸しのやり方【40代50代の転職活動では非常に重要です!】
職務経歴書についてはこちらの記事で解説しています。 40代50代の転職において、非常に大切な職務経歴書。 転職エージェントも企業も、職務経歴書であなたを判断するしかありません。 職務経歴書が悪いと、転職エージェントの面談にもたどり着きません。 転職エー ... 続きを見る
40代50代の職務経歴書「職務要約」「職務経歴」|転職多い場合の書き方
40代が転職を迷う時に必要なのは、自分自身のこれからの進化を考えること
転職を考える上で、これまでの経験をベースにして考えたその次は、これからの進化です。
40代になると、今まで築き上げた自分のスキルの継続で働いていく事を想像しがちです。
でもよく考えると、20代前半の自分から20代後半、30代前半、30代後半と、様々な能力をプラスし、ステップアップしてきました。
問題は、今後のスキルアップ、ステップアップです。
世の中は変化し続け、技術革新も続いています。
筆者の経験でもそうでしたが、40代50代でも更に新しいスキルを身に着け続けてていくことが必要でした。
AIに絡むところなのか、RPA、IoT、SDGsなのか。
医療に絡むところなのか、IFRS、DXなのか。
今までの業種で得たスキルを、異業種で応用することに対応するのか。
人によって様々ですが、既存のスキルに何かをプラスすたり、掛け合わせたりすることになります。
40代はもちろん、50代になっても自己学習が必要です。
どういう「新しい軸」に対応したいのかを決め、転職活動をすることが必要だと思います。
40代が転職を迷う時、時代環境の変化を見つめる|45歳定年制?の本質
時代背景|定年70歳時代|45歳定年?|だから迷う
コントロールすることができない環境要因が自分を取り巻いています。
40代にとって、一昔前は思いもしなかった状況になっています。
変化してきていることに薄々気づいているので、悩み、迷うこともあるでしょう。
2021年4月から「定年70歳時代」が訪れました。
「高齢者雇用安定法」という法律が改正されました。
それにより、企業は「従業員が望めば70歳まで働けるようにする努力義務」を負います。
定年が70歳へと段階的に引き上げられるということです。
実はまだ、その手前の「65歳への定年引き上げ」が段階的に行われていて、各企業ではまだ途中段階です。
2025年にはすべての希望者を65歳まで継続雇用する義務が企業に課せられるようになります。
ご存知のように、定年延長高齢社員の給料は大幅にダウンとなります。
筆者は、過去在籍した会社で、「定年延長プロジェクト委員会」メンバーを経験しました。
企業側としては由々しき問題です。
高齢社員の個々の給与はダウンしますが、継続雇用で総コストはUPです。
新入社員採用を抑制するわけにもいきません。
余裕のある会社でない限り、採算面は厳しくなります。
一方、人材コストとして負担が大きいのは40代50代です。
高給取りである40代50代の余剰人員をリストラすれば人件費を大幅に削減できます。
上場企業の「早期・希望退職」募集人数がすでに1万人を突破しています。
非上場企業も含めれば莫大なものと思われます。
リストラにも乗り出しています。
個々の企業の情勢により、雇用環境に格差が広がります。
「45歳定年」はニュースになり一部炎上もしましたが、日本の企業の状態からすると当然の事かもしれません。
会社にしがみつくという概念自体が矛盾をはらんできています。
現職の企業がどういう状況なのかにより、「転職すべきか」が変化します。
「転職すべきか迷っている」どころではない方もいらっしゃるかも知れません。
時代背景|役職定年|だから迷う
自分の積み重ねてきたキャリアに何の落ち度もないのに、役職を剥奪されます。
理不尽です。
給与が減ります。
会社によっては給与が大幅に激減となります。
小遣いを半分にされます。
これまで身を粉にして会社に貢献してきたのに、会社に裏切られた感じです。
プライドが持たなくなります。
後輩にポストを譲ることになります。
役職定年を機にかつて厳しく指導した部下が上司となります。
居場所がなくなり、給与が減る以上に心理的ダメージが大きいようです。
悩まずに、転職を試みた方がいい方もいらっしゃるかも知れません。
結果的には転職できなくても、転職活動に動いてみたという行動は大切かもしれません。
迷うだけで行動しなかったことに、後になって後悔するのは避けたいものです。
時代背景|日本経済の停滞|だから迷う
バブル崩壊後、失われた20年と呼ばれる長期停滞期に突入しました。
経済政策により、一時円安が進み株価も上昇しましたが、GDPの成長率は伸び悩み、唯一停滞している先進国となっています。
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」が懐かしいですね。
また、このコロナ禍で一部の企業は業績が大幅ダウン。
企業倒産のような事態に巻き込まれる可能性もあり、そういったリスクに直面している方も多く存在しています。
バブルの崩壊、リーマンショックを乗り切ってきた企業にも、大きな変化が起きてきています。
こうやって環境要因がを把握していくと、自分が変わらないほうがリスクかも知れません。
40代は、退職は転職先が決まってからにしようかと迷う
ネット上の情報では、どこにも「退職は転職先が決まってからにしよう」と書いてあります。
完全にそうとは言い切れないと思います。
相当なレベルの仕事をしている方は、一日たりとも今の仕事から手を抜けず、転職活動と並走できないかも知れません。
もちろん無職の月日が長過ぎるのは危険かもしれません。
現職中から転職活動を開始すべきと思いますが、本腰が入るのは退職後にならざるを得ないケースもあるでしょう。
その場合、致命的に転職が不利になるかというと、そうでもありません。
40代の転職ですと、現職か否かよりも、企業の課題解決が出来る人かどうかの方が、重要度が高いと思います。
転職すべきか、退職の決断を迷う時、とくに40代は決断は早いほうがいい
転職すべきか、退職の決断を迷う時、とくに40代は決断は早いほうがいいのです。
40代50代でも、より若いほうが転職には有利です。
46歳より43歳。55歳より53歳。
悩んで迷っているうちに、年を取ります。
時間を無駄にしているのかもしれません。
また、現職の業種が伸びている市場か、事業環境がどうなのか。
異業種や今と近しい異業種に移って、自身の経験・スキルを活かしたほうが価値を発揮できるのかどうかも見極めるべきです。
安定志向自体が危険になって来ているのかも知れません。
筆者も自分の意図からではなく。転職するはめになったことがあります。
その瞬間はまさかと、頭が真っ白になりました。
しかし、その体験がなかったら、その後の人生の展開は無かったと今になっては思います。
あの転職が数年遅れていたらと思うと怖くなります。
もちろん、必ずしも転職したほうが良いとは限りません。
しかし、筆者の経験からすると、現状維持バイアスとの葛藤だったことは事実でした。
40代が転職を迷う時、決断できないときには、転職活動に動き始めてみる
転職を迷うよりまずは「転職サイト」「転職エージェント」を選ぶ
ただただ迷うよりも、転職活動はどんなものなのか体験してみるべきです。
まずは、転職サイトや転職エージェントに登録してみることです。
- 登録自体は無料です。
- スカウトされても、応募しても、転職エージェントと面談しても無料です。
- 企業に面接に行っても、採用に至っても無料で、コストは企業が負担します。
- ビズリーチには有料会員にならないと受けられないサービスがありますが、登録は無料です
転職することが決まっていなくても、転職活動を始めてみてしまうことに何も問題はありません。
もし、書類選考が通っても面接を断ればいいだけのことです。
もし、面接を通過してしまっても、内定を断ればいいだけのことです。
企業が求職者を選別するのと同様、求職者も企業を選別すればよいのです。
転職エージェントがそれを阻止したりすることもありません。
でも、何回かの転職活動経験で、結局頼りになるのは転職サイト・転職エージェントです。
一般の転職サイトに「公開されている求人」は若い方向けが大半です。
40代以上は、転職エージェントから個別に紹介される「非公開求人」に応募しないと転職活動が進みません。
転職エージェントから「非公開求人」を紹介してもらうためには、以下のどちらかです。
- 40代以上に適切な転職エージェントに登録する
- ヘッドハンティング型転職サイトに登録して、その中で転職エージェントにヘッドハンティングされる
それぞれの転職エージェント、転職サイトには転職業界内でのポジショニング(サービスの立ち位置)があります。
それぞれ得意とする年収グレードや職種、業界、年齢層、ターゲットが異なるわけです。
登録して使い始めてみると、自分と相性がいいのかどうかが更によくわかってきます。
サービスによっては、全く相手にされないケースもあるのです。
40代以上は多くの転職サービスに登録しないと、適切な求人案件に巡り会うところまでたどり着けません。
登録無料ですので、なるべく多くの転職サイト、転職エージェントに複数登録してください。
多くのサービスに登録してみて、様子を見るのがポイントです。
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とりあえず登録すべき「転職エージェント」「転職サイト」については、こちらの記事で解説しています 世の中に転職エージェント、転職サイトといったWEB転職サービスは数多くあります。 ハイクラス転職に成功するためには、ハイクラス向けの転職エージェント、転職サイトを選ぶことが肝心です。 ハイクラス向け転 ... 続きを見る
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また、40代の転職活動に重要なのが、転職エージェントの使い方です。
50代も同様です。
サイトを見ると、様々なサービスを受けられるように感じられますが、一般的には若い方向けの対応が謳われています。
予め、知識をつけておいたほうが良いと思います。
40代が転職を迷う時、決断できないときには、転職活動に動き始めてみるべきです。
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転職を迷うよりまずは40代なりの転職活動全体の流れや手順を把握しておく
転職活動の全体像を掴んでおいたほうが、現実味がわきます。
キャリアの棚卸しを基に、職務経歴書の作成が必要だったり、履歴書、履歴書やサイトにアップロードする写真の用意。
面接の準備も、若い人とは異なります。
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転職すべきか迷う時には、決断は早いほうがいいと思います。
決断に向けて、頭の中を整理し、知識を蓄えながら、まずは行動してみてください。
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