「50代の転職は無理!」とネット上にはネガティブな情報が目立ちます。
しかし、50代の転職が無理というわけではありません。
50代の転職者は意外と多いのです。
実際、筆者も50代で2回転職をしています。
(追記:コロナ禍の中で、50代で3回目の転職に成功しました)
前向きに転職をしたい方もいます。
一方リストラや退職勧告、会社に不安があるなど、やむを得ず転職の必要がある方もいらっしゃるでしょう。
- 50代の転職は無理ではないが、理解しておくべきことは何なのか?
- 転職を成功に導くポイントは何なのか?
この記事を読めばわかります。
筆者は40代で2回転職をしました。
50代でも2回転職しています。(追記:3回転職しています)
確かに非常に苦労はしましたが、何度も転職していると対策がわかります。
結局、毎回転職に成功しました。
今考えると、自分でもビックリです。
複数回の転職活動中に、ネットで転職に関する有益な情報を探して回りました。
- 若者向けの情報は多いが、ミドル向けの情報がない
- ネガティブな情報は多いが、ネガティブに終始し、ポジティブな情報が無い
- 転職経験者本人の体験情報は少ない
そう感じました。
そんな筆者が、実際の経験に基づき解説します。
50代の転職は無理ではありません。
この記事を読めば、転職成功のための対策がわかります。
目次
50代の転職は無理ではないが、転職に要する期間は半年以上と覚悟しないと無理
50代の転職は無理ではありませんが、転職活動には長い期間を要するものであると予め理解しておきましょう。
50代は転職先が決まるまでに半年以上かかっているといわれています。
筆者も間が空いて焦りました。
たまたますぐ決まった人もいるかも知れませんが、レアケースと考えてください。
実際に転職活動を開始してみると、様々なプロセスがあり、時間がかかるものです。
40代50代の転職活動の全体像
- どうやって転職活動をすればいいのか、ネット上で情報収集を開始
- 情報収集しているうちに、ネット上の情報がほぼ、20代30代向け情報とわかる
- 「40代50代の転職は厳しい」、「40代50代は転職が無理」などネガティブな情報だけは出てくる
- 何とか「職務経歴書」と「履歴書」を書く
- 「転職サイト」や「転職エージェント」に登録してみる
- 適切な求人案件にたどり着けるまでに、時間がかかる
- 「自身に適切な案件が何であるのか」がわかってくるのにも時間がかかる
- 自分に適切な「転職サイト」や「転職エージェント」が本当はどこなのかわからず、振り出しに戻る
- 「転職エージェント」への登録を増やしながら、なんとなくわかってくる
- 「転職エージェント」に登録後、返答を待つが、返答がない場合も多い
- エージェント登録、応募、スカウト等を経て、やっと転職エージェントに書類が通る
- 数ヶ月してやっと、企業の書類選考に通過
- その後やっと、企業面談
- 年代が上がると採用側の事情もあり、選考に時間がかかる
そもそも時間がかかるものと理解しておきましょう。
50代の転職は無理ではないが、転職期間は半年以上かけないと無理なのです。
50代の転職市場について、こちらの記事で詳しく解説しています。
40代50代が転職で絶望する必要なし!|転職市場を把握し理解する
50代の転職では、書類選考に簡単に通過するのは無理
50代の転職は無理ではありませんが、書類選考に簡単に通過するのは無理です。
公開されている募集要項の文面は、企業の要望が全て反映されているわけではありません。
キャリアや実績と募集要項に乖離があり転職エージェントの書類選考に通らないケースがほとんどです。
100社以上エントリーして、選考通過は数社位を覚悟しておきましょう。
近年、求人情報に募集年齢は書くことがでません。
※例外的に年齢制限が認められる場合もあります。
しかし、企業側では募集年齢の希望があります。
だから、ミスマッチが起こり書類選考に通らないことが多いのです。
50代の転職は無理ではないが、書類選考に簡単に通過するのは無理なのです。
書類選考通らない40代50代についてこちらの記事で詳しく解説しています。
書類選考通らない40代50代|転職エージェントからお祈りメール
50代の転職は無理ではないが、年収ダウンで転職ハードルが下がると期待しても無理
50代の転職は無理ではないが、年収ダウンで転職ハードルが下がると期待しても無理です。
「転職に求める条件が高すぎると通らない」というネット情報が目立ちます。
ただし、年収条件をダウンしたらハードルが下がるとは限りません。
年収が低い求人案件は、若い人向けが圧倒的に多いからです。
もちろん中には年収ダウンで適合する案件も無いわけではありません。
しかし、自分の市場価値通りの案件に応募する正攻法も外してはいけません。
50代の転職は無理ではないが、年収ダウンで転職ハードルが下がると期待しても無理なのです。
50代の初めての転職だとストレスを覚悟しないと無理
50代の転職は無理ではありませんが、初めての転職には大きなストレスがかかります。
転職活動自体にストレスがあります。
様々なプロセスでストレスを感じる覚悟が必要です。
転職後も新しい環境への適応は難しいものです。
40代で転職経験がある方が50代での転職で有利かもしれません。
50代の転職は無理ではないが、初めての転職の場合はストレスを覚悟しないと無理なのです。
50代の転職が、ハローワークでなんとかなると思うのは無理
50代の転職は無理ではありませんが、ハローワークでなんとかなると思うのは無理です。
公的な機関ということもあり信頼のおけるサービス機関です。
40代50代転職者で、まずハローワークを利用する方は今も多いようです。
筆者も何度か行ってみたことがあります。
ハローワークの求人案件には偏りがあります。
企業にとって、転職エージェントや転職サイトなどの民間の職業紹介サービスは、コストがかかる求人方法です。
ハローワークは無料です。
つまり、無料で採用したい求人案件が掲載されているということです。
確かに、求人を探すことは出来ますが、あなたの望む案件は出ていません。
50代の転職は無理ではないが、ハローワークに行けばなんとかなると思うのは無理です。
転職先の探し方について、こちらの記事で詳しく解説しています。
転職先探し方|40代50代はハローワーク?転職サイト?求人誌?
50代の転職は、転職サイトの求人案件に応募しても無理
50代の転職は無理ではありませんが、転職サイトの求人案件に応募しても無理です。
転職サイトに掲載されている求人案件に応募しても、可能性が低いと認識すべきです。
一般的に掲載されているのは、若い方向けの求人案件が大多数です。
ハイクラス向けのヘッドハンティング型転職サイトに掲載されている案件も、多くは40代までのもの。
50代だと書類選考に通るのは稀となります。
(もちろん、一部のエリートならそうとも限りませんが)
現実的なのは、
- ヘッドハンティング型転職サイトでヘッドハンティング(スカウト)を受ける
- 転職エージェントより、非公開求人を紹介される
この2択で転職活動をすすめることになります。
50代の転職は無理ではないが、転職サイトの求人案件に応募しても無理です。
非公開求人について、こちらの記事で解説しています。
非公開求人とは?|転職エージェントに登録しないと見ることが出来ない
50代の転職は入れそうな会社を探すスタンスだけでは無理
50代の転職は無理ではありませんが、入れそうな会社を探すスタンスだけでは無理です。
転職先候補の選び方にもコツがあります。
もちろん、入れそうな会社を探すことは探します。
それだけではいけません。
入る立場だけでなく、採用する立場に立つことが必要です。
ポイント
「自分が入ることでその会社に恩恵をもたらすことができるか」
そういう視点が必要です。
50代の転職は無理ではないが、入れそうな会社を探すスタンスだけでは無理です。
50代の転職は、誰かに相談しようと思っても無理
50代の転職は無理ではありませんが、転職を誰かに相談しようと思っても無理です。
転職エージェントと話す機会があっても、本当の意味で転職相談は出来ません。
50代までのキャリアは複雑で、一人ひとり異なり、専門性もあります。
更に、志向や適正など理解しきれるものではありません。
また、転職先候補の実態も入ってみるまでわからないことのほうが多いのです。
よく自分で考え、自己責任で決断していかなければいけません。
50代の転職は無理ではないが、転職を誰かに相談しようと思っても無理です。
転職の相談相手についてはこちらの記事で解説しています。
50代の転職は無理ではない!50代の転職を成功に導くポイント
自分の強みを突き詰めて考えれば50代の転職が無理ではなくなる
高いレベルの専門性やマネジメント能力が強みになります。
- キャリアの中のどの部分の専門性が強みなのか
- キャリアの中のどの過程のマネジメントを言語化するのか
キャリアの棚卸しによって割り出していきます。
気づきがあり、当初想定していた焦点から修正することもあります。
転職活動において非常に大切なプロセスでありながら、省略しがちなのがキャリアの棚卸しです。
キャリアの棚卸しを飛ばして職務経歴書を書くと駄目です。
転職エージェントとの面談、企業面接での返答もキャリアの棚卸し次第で変わってきます。
50代の転職は無理ではないが、自分の強みを突き詰めて考えないといけません。
キャリアの棚卸しに関してはこちらの記事で解説しています。
キャリアの棚卸しのやり方【40代50代の転職活動では非常に重要です!】
職務経歴書作成に注力すれば50代の転職が無理ではなくなる
職務経歴書はまず、転職サイトや転職エージェントに登録します。
転職エージェントは登録された職務経歴書を見て、面談するかどうかを判断します。
面談に至らないと、非公開求人の紹介もありません。
ヘッドハンティング型転職サイトにおいて、ヘッドハンターが見るのも職務経歴書です。
特に50代は過去の経歴が重要な判断材料となりますが、書き方次第で人物の見え方が変わってきます。
ヘッドハンターも企業も、あなたに会う前に、職務経歴書と会うわけです。
50代の転職は無理ではないが、職務経歴書作成に注力しなくてはいけません。
40代50代の職務経歴書については、こちらの記事で解説しています。
40代50代|職務経歴書「職務要約」「職務経歴」|転職多い場合の書き方
50代の転職は履歴書写真に注意すると無理ではなくなる
50代になると履歴書写真はかなり大切です。
転職エージェントが最初に出会うのは、あなたではなく、あなたの履歴書写真です。
まず履歴書写真であなたのイメージが決まるのです。
企業の採用担当者も、あなたに会う前にあなたの履歴書写真であなたのイメージを決めてしまいます。
50代の転職は履歴書写真に注意すると無理ではなくなります。
履歴書写真についてはこちらの記事で解説しています。
40代50代|履歴書写真の撮影に要注意!転職活動初期ですぐ必要
企業研究を綿密に行うと50代の転職が無理でなくなる
企業研究のレベルの高さが50代には求められます。
それなりのポジションになりますので、その企業の課題をあぶり出さねばなりません。
また、業界動向や競合関係、50代を採用する背景も理解しておかないといけません。
企業研究を綿密に行うと50代の転職が無理でなくなります。
企業研究についてはこちらの記事で解説しています。
企業研究のやり方|ハイクラス転職では高度な企業研究が求められる
50代の転職が無理でなくなるためには面接対策も怠りなく
企業研究も踏まえ、自分の考えを喋れるようにしておかなければいけません。
プレゼンの準備と同様に考えましょう。
自宅での面接の練習も必要です。
鏡を使ったり、録画したりするのも手ですね。
50代の転職が無理でなくなるためには面接対策も怠りなく準備しましょう。
面接対策についてはこちらの記事で解説しています。
40代50代面接対策|ハイクラス転職面接の準備、服装、当日の流れ
転職先の幅を広げると50代の転職が無理でなくなる
気ままで経験した同じ業界で、同じ職種に転職したいと誰もが思います。
ただし50代ではもっと柔軟に広げてみることをおすすめします。
転職先の幅を広げると50代の転職が無理でなくなります。
軸をずらす考え方で、転職先を模索する方法をこちらの記事で解説しています。
異業種への転職に関してはこちらの記事で解説しています。
40代50代で異業種への転職にチャレンジはあり?【知っておくべきです】
中小企業への転職に関してはこちらの記事で解説しています。
M&A関連への転職に関してはこちらの記事で解説しています。
M&A関連に未経験から転職【経験者が語る】40代50代ハイクラス転職求人案件
単身赴任転職に関してはこちらの記事で解説しています。
単身赴任をともなう転職はあり?転居して一人暮らし|地方幹部転職体験談
地方から上京して転職に関してはこちらの記事で解説しています。
筆者は、軸ずらしで異業種、ファンド投資先の中小企業への転職を経験。
地方から東京に転職も過去に経験あり。
単身赴任を伴う転職も経験があります。
ITリテラシーを高めれば50代の転職が無理ではなくなる
転職活動を進めるためにも、転職後の失敗を防ぐためにも、50代はITリテラシーを高めることが重要です。
- ブラウザのブックマークを活用する
- メールとアカウントを理解して活用
- キーボードのショートカットを覚える
- Microsoft Officeに強くなる
- Google spreadsheetsなどにも強くなる
- チャットなどのツールにも慣れる
- 転職先の新しいツールに対応できるよう柔軟になる
50代の転職は無理ではないが、ITリテラシーを高めなくてはいけません。
ITリテラシーを高めるに関しては,こちらの記事で詳しく解説しています。
自宅の環境整備で50代の転職が無理ではなくなる
自宅の環境整備をすることが50代の転職を成功に導く欠かせないポイントです。
- デスクを確保
- PCを確保
- 外付けディスプレイを用意
- 外付けキーボードを用意
- Microsoft 365
- ZOOM
50代の転職は無理ではないが、自宅の環境整備が必須です。
自宅環境の整備についてはこちらの記事で解説しています。
適切な転職エージェントに登録すれば50代の転職が無理ではなくなる
転職サイト、転職エージェントに登録するところから転職活動は始まります。
しかし、一般の転職サイトに「公開されている求人」は若い方向けが大半です。
50代は、転職エージェントから個別に紹介される「非公開求人」に応募しないと転職活動が進みません。
転職エージェントから「非公開求人」を紹介してもらうためには、以下のどちらかです。
- 50代に適切な転職エージェントに登録する
- ヘッドハンティング型転職サイトに登録して、その中で転職エージェントにヘッドハンティングされる
それぞれの転職エージェント、転職サイトには転職業界内でのポジショニング(サービスの立ち位置)があります。
それぞれ得意とする年収グレードや職種、業界、年齢層、ターゲットが異なるわけです。
50代は多くの転職サービスに登録しないと、適切な求人案件に巡り会うところまでたどり着けません。
ここが大切なポイントです。
登録して使い始めてみると、自分と相性がいいのかどうかが更によくわかってきます。
サービスによっては、全く相手にされないケースもあるのです。
登録無料ですので、適切な転職サイト、転職エージェントになるべく多く複数登録してください。
複数に登録し併用しながら様子を見ることが肝心です。
おすすめの転職エージェント、転職サイト
全て、実際に登録活用したサービスです。
リクルートダイレクトスカウト
- 人材転職業界最大手のハイクラスヘッドハンティング型転職サイト
- 年収800〜2,000万円の求人多数
- 登録後はスカウトを待つだけ
- 質の高いハイクラス求人案件が豊富
- 登録も活用も無料
- 年収600万円からのミドル・ハイクラス層向けの転職支援に強い
- マネージャー(管理職)・管理部門の求人が多い
- キャリアアップ、ハイクラス転職を狙っている人向き
- 外資系・グローバル企業に強い
- サポートが良質
- 登録も活用も無料
- 大手転職会社パーソルのメインサービス
- 業界最大級の利用者数
- サイトに掲載されている求人情報の数は国内最大級
- 正社員のお仕事を中心に、さまざまなサービスを展開
- 幅広い職種を紹介可能な総合型エージェントサービス
- 登録も活用も無料
ビズリーチ
- CMでもお馴染みのハイクラス転職サービス
- さらに年収をアップしたい方向け
- 幹部職も多数
- 年収600万円以上の求人が大半
- ハイクラス向けのヘッドハンティング型転職サイト
- スカウトが受けられる
- 登録無料
- キャリアコンサルタントが親身だと評判の転職エージェント
- 人材業界の大手の一つ、株式会社パソナ展開するサービス
- 「パソナ」は、人材派遣会社のイメージが強いが、転職エージェントとしても評判が高い
- ミドル世代以降の転職支援実績も豊富
- 非公開求人が8割
- 登録も活用も無料
- 業界最大手のリクルートだから安心
- 圧倒的な求人数
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- 20代~50代まで幅広い年齢の方に対応
- 直接紹介される「非公開求人」の数は業界随一
- 登録も活用も無料
コトラ
- プロフェッショナルなポジションをご紹介する転職エージェント
- 銀行や証券、ファンド、コンサルティングファーム、経営幹部に強い
- 製造業の各業界のハイクラス層に強い
- 戦略コンサルや財務アドバイザリーのコンサルタントに強い
- メーカー等事業会社の経営職や管理系のポジションに強い
- 登録も活用も無料
50代の転職は無理ではありません。
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